誰しも通る道。フットサル監督としてぶつかる3つの壁。

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先日とあるツイートをさせてもらいました。

監督という立場は非常にコントラストが多いように感じます。

コート内でのパフォーマンスを求められる反面、時間を要しているのはコート外であったりする。
また、緻密な戦略の中で見事勝利を収めたとしても実行するのは選手であり主役である。
逆に緻密さ故に戦略が機能しなかった場合、非難の的となるのは実行できなかった選手ではなく、その戦略を選択した監督となる。

そのあたりを今回少し深掘りしてお話できればと思います。

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準備にかける膨大な時間。

1つ目の壁。

準備の質が試合の勝敗を左右する。
これは間違いなく言えることでしょう。それをシーズン通して維持できれば良い結果が残り、準備を怠ることが多々あれば結果が出ないシーズンになることでしょう。

筆者は監督になってすぐにこのギャップにぶつかりました。

コート内で指導することが一番の務めであるが、コート外に引っ張られる時間の多さに適応するのに時間を要しました。

トレーニング

シーズン通しての期分けの中で、トレーニングのプランニングを行なっていく。
その日の選手の人数、コンディション、テーマ、強度、季節、天候などあらゆるものを考慮し、構築する。

1回のトレーニグメニューを構築するのに個人差はあるとは思いますが、筆者は1時間〜6時間くらいかけています。
それぐらい1回のトレーニングが重要ということです。

1回のトレーニングはおよそ1.5時間。コート内よりも2倍以上コート外に時間をかける日もあるということになります。

ミーティング

様々なところで行うミーティング。

チームとしての意思統一を図るのにすごく重要なものとなります。

しかし、意思統一を図るからこそ、そこにはしっかりとした準備が必要です。

会社のプレゼンで適当な資料作って、ノリで挑む人はあまりいないですよね。笑
それと似ていると思っています。

ミーティング時間をどのくらいの長さにまとめて、どのくらいの音量、スピードで話して、どんな言葉を使って、どんな資料ならわかりやすくできるか、などしっかり練り込みます。

シーズン立ち上げの際に、シーズンビジョンとして選手全員+スタッフを集め、ミーティングを毎年行なっています。


【ビジョン共有ミーティング】
▪︎時間:15分
▪︎タイミング:オフ明け最初のトレーニング前
▪︎手法:パワーポイントを映写+動画
▪︎話し方:強い思いと熱量を持って

こういった内容にするため、修正などを繰り返し、数日かけて合計5〜6時間ほどかけて構築します。
他にもチームによっては様々なミーティングがあることでしょう。
個人的には年間で3〜4つほどミーティングは実施しています。

ミーティング自体がコート外でのものになり、且つそれに対しての準備もかなり時間を使うことが理解できると思います。

スカウティング

試合に向けて、自チームと相手チームの分析は欠かせません。
チームの勝利の可能性が少しでも高まるのであれば、やるべきものだと考えています。

個人的には試合1週間前の最初のトレーニング前にスカウティング映像は見せるようにしています。
それを頭に入れた状態で1週間のトレーニングに臨むことで再現性は高まると考えています。

トップクラブではアナリストがいたり、サポートスタッフがいたりしますが、筆者は全て一人で行なっています。
よって、1チームのスカウティング映像を作製するのに精度にもよりますが、合計4〜6時間はかかります。

試合前

試合前に最後どのような話をして選手を送り出すか。

数分しかない中にして一番大事な場面だと思っています。

戦術的な話をするとすれば、相手チームの多くの情報から何をピックアップしてマインドセットするのか、また自チームでトレーニングを重ねてきた内容で何にフォーカスして思い起こす作業をさせるのか。

メンタル的な話をするとすれば高ぶるであろう選手の気持ちをさらに高揚させるのか、それとも敢えて冷静さを保つようにコントロールするのか。

そういったことを前日から当日のウォーミングアップが終了するまでにずっと頭の中で整理させています。
「何を言わないか」を見極めていくことが重要になるわけです。


これらのことから監督がまずぶつかる壁は、「コート外」の時間であることがわかるでしょう。
コート内でのトレーニングにおける指導、試合におけるマネジメントを求められる中でそれ以上に膨大な時間がコート外にはあるわけです。

Player’s First。

2つ目の壁。

フットサルにおいて、主役は選手であるべきです。
プレーするのは監督ではなく、選手です。よって試合を勝利できたときに一番評価すべきは選手たちであるべきだと考えています。

「自分の戦術が効果的であり、常に優位性を持って試合を運べた。」

と監督自身が感じても誇示してはならない。

素晴らしき戦術を用いて、ファンタスティックなゴールを生み出しても選手無くしては達成されないものです。

しかし、その逆が起きた場合。
相手が優位性を持たれて試合を運ばれ、対応できず敗戦したとき、責任を問われるのは選手ではなく、それをマネジメントしていた監督の責任となる。

ビジネスに置き換えても同様なのではないか。
何か画期的な開発をした際、開発者が注目されます。しかし、何か開発した製品でトラブルが起きると記者会見をするのは開発者ではなく社長が出てくることがほとんどです。採用責任が問われることにもなります。

つまり組織におけるトップに立つ人は、評価することと責任を取ることの狭間にいるのだと感じています。

この一種の矛盾に近いような状態に対して違和感を抱く人もいるのかもしれません。
これを障壁と考える人も少なからずいるはずです。

一番重要である「選手」のことを忘れたら監督という役割は担えないことは間違いないでしょう。

成長と結果。

3つ目の壁。

成長と結果が現れなかったとき監督という立場を去るときだと思っています。
正確には、成長「か」結果なのかもしれません。

成長、つまり選手が前進しているか、チームが前進しているかということです。
できなかったことができるようになる、下部組織であれば次のカテゴリーへ選手を輩出する、人数が少なかったチームに選手が集まるようになる、など定量的、定性的に捉えることができる成長だと思っています。

結果、単純にターゲットとしているコンペティション、大会で成績を残す。
良い結果の基準は、クラブとして定めた目標を越えることであろう。
チームとして結果を出すことは選手の評価であり、監督の功績となる。

この成長と結果のどちらかが成り立たないとき、監督という務めを達成できなかったと考えるべきだと思います。
それを1年で考えるのか、3年で考えるかなどはクラブなどの方針に寄与します。
しかし、いつまでも成長も結果も出ていない監督がチームを牽引することは望ましくないと考えます。

つまり監督は常に成長と結果を求められる立場であるわけです。
この壁を乗り越えていかなければ監督自身の成長も無ければ、自身が継続していく価値が無くなると思います。


本来、普及であろうと、育成であろうと、トップカテゴリーであろうと監督に対してシビアであるべきでしょう。
ただでさえ、現代ではパワハラ、暴力など監督問題があらゆるスポーツで問題視されています。
選手の未来に影響する立場であるのでシビアに捉えることが重要です。

むしろ普及、育成という立場であるからこそシビアである必要があるのかもしれません。
その選手がそのスポーツを継続するか否かを決定づけると言っても過言ではない立場であるわけなので。

自身も監督という立場でいる以上、自戒の念を込めて記載しておきます。笑

最後に。

以上のことをまとめると監督なるとぶつかる3つの壁がある。

監督がぶつかる3つの壁

コート外での準備における膨大な時間がある。

・自身を伏せ、選手を第一に考える必要がある。

・成長と結果を出し続けることが求められる。 

これらを全て理解し、取り組む覚悟ないと監督という立場を遂行するのは難しいでしょう。

筆者も改めて監督という立場の責任の重さを痛感している日々ではありますが、その分やりがいを感じています。

日本にはあらゆるスポーツがあり、多くのチームが存在する。
その数だけ監督は存在する。

最後にはなりますが、監督という立場を務め、選手のために、チームのために、尽力している全ての人にリスペクトの気持ちを評して今回は締めくくりたいと思います。


以上、お読みいただきありがとうございました。

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