フットサルにおける”サイン”は多くの場所で行われる。
コート内での選手間はもちろんのこと、ベンチと選手との間でも行われることがある。
コート内外における駆け引きが多く存在するフットサルにおいてとても重要なものと位置付けています。
1️⃣ サインの種類がわかる
2️⃣ サインの活用方法がわかる
少年
フットサルってサッカーよりたくさんサインがありそうだなぁ。
そうだね!
競技特性上、”サイン”を使う場面はたくさんあるね!
今回は具体的に紹介してみるので参考にしてみてください。
どのようなときに”サイン”を活用するのか
やはり”サイン”が活きるのは、全員で連動した動きを求めるときです。
フットサルの競技特性上、よく現れるのは、セットプレー攻撃、定位置攻撃、特殊局面攻撃の場面です。
ハーフコートに入り込み、ゴールを奪うために全員が意図とアクションを揃えることで相手に脅威を与えます。
特にセットプレー攻撃においては、ボールの所有権、一定の時間、一定のスペースが保障されていることから効果的だと考えられています。
3種類のプレー
”サイン”を伴わないプレーは1種類、”サイン”を伴うプレーは2種類あります。
※一部フットサルA級コーチ養成講習会資料より引用。
フリーランス
選手たちの即興性に任せられるプレー。
状況を読み取り、選手個々が最適なアクションを取っていくもの。
日頃のトレーニングの積み重ねにより即興性でありながらも意図的なプレーに変換はできるもの。
システム
規律で始まりイマジネーションで終わるプレー。
例えば、”サイン”でオープニングのアクションは統一されているものの、相手の動きや意図との駆け引きの中で変化を伴うもの。
クローズド
全ての動きが機械的で予め定めらえれているもの。
相手がどうあれ、”サイン”どおりに全員が連動する。
相手の対応に変化はつけて優位性を保つことは難しくはなる。
2種類のサイン
共通のものをイメージするときに使用する”サイン”は言語と非言語に分かれます。
ワード(言語)
単純に言葉で表現します。
・A、B、C、D・・・
・1、2、3、4・・・
など決まったアクションをアルファベットや数字で表すことが一般的です。
ただこれを事あるごとに1つ1つのアクションに当てはめていくと膨大な数の”サイン”を選手が覚える必要があります。
そこで個人的な工夫をしている事が2つあります。
1️⃣ 連携させる
そのアルファベットにせよ、数字にせよ、動きを連携させるようにします。
例えば、
ピサーダ(足裏で後方へパス)を絡めるキックインがあるとしたとき、それをAと決めたとします。
その後、コーナーキック、フリーキック、定位置攻撃、特殊局面などで、ピサーダを使用する場合の”サイン”に○○AやA○○と付ける事で選手が理解しやすくなります。
コーナーキックで1Aの”サイン”があるとすると、コーナーキックの1の動きにA(ピサーダ)を入れる、というように解釈ができます。
これはもちろんこのあと説明するジェスチャー(非言語)でも活用できます。
2️⃣ 連想させる
ある動きに因んで連想させる言葉を決めています。
例えば、
2人が「クロスしてブロックを入れる動き」に対してはクロスしていることからX(エックス)としたり、「ゴール前に蹴り込む」ことを突き刺すようなイメージからランス(槍)と表現したりします。
うまく動きを言葉で連想させることで理解しやすくしています。
言葉は聴覚を用いるため、比較的静かな競技環境で有効です。
よって多くの場合、育成年代などで活用されています。
また聴覚を用いるということは、相手チームにも気づかれやすくなります。
試合中に何度も同じ”サイン”を聞くと相手も対応できるようになってきます。
前後半で変えるなどして、駆け引きをすることも重要です。
ジェスチャー(非言語)
言葉だけでなく、言葉を使わず”サイン”を送ることもできます。
俗に言うジェスチャーというものです。
部位に触れる
体の部位に触れることで仲間に”サイン”を送るものです。
例えば、
・頭を触る
・肩を触る
・胸を触る
・足を触る
など、体の部位でアクションが決まっており、そこに触れることで連動した動きが生み出します。
形作る
手を使って、形を作ることで”サイン”として伝えます。
例えば、
・親指を立てるGood
・両手で三角
・両手で丸
・手をパーで挙げる
・手をグーで挙げる
など、決まった形でアクションが決まっており、それに合わせて連動した動きを生み出します。
非言語は、視覚を用いるため、騒音の大きさに依存しない。
だからこそ”サイン”を見逃すことは致命的であり、情報の補完的な伝達が困難な場合がある。
しっかり選手間で情報が浸透すれば、視覚に訴えるものであり、相手チームには察知されにくい側面もある。
最後に
少年
”サイン”にも種類があるんだね〜。
そうだね!
味方に伝えながらも、相手に悟られない駆け引きが常に行われているんだよ!
”サイン”は、自チームの置かれている状況によって効果的な手法は異なります。
注意力が散漫しがちな育成年代で敢えて非言語を使うことはリスクがあるでしょう。
また、トップリーグの観客がいる中では、言語での”サイン”は声が届かず効果的に浸透はしないでしょう。
大切なことは、適した手法を選ぶことです。
またいかに選手に浸透させることも重要なポイントです。
浸透しやすい工夫をすることで、多数の”サイン”を効果的に活用できることになります。
多くの”サイン”があっても選手がそれをしっかり整理しなければ効果的に発揮されません。
試合中にどのような”サイン”があるかを気にしながら観ることも楽しいでしょう。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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