最後の5分を切ってからは、多くの試合でパワープレーの攻防が観れる。
しかし、必ず負けたチームがパワープレーを始めるかというとそういうわけではない。
個人的にはある境界線を持って指揮にあたっている。
それを今回紹介できればと思います。
そもそもパワープレー攻撃とは
パワープレーとは、ゴレイロ(GK)を含め5人で攻撃を仕掛けることである。
もちろんその際に、自陣のゴールは無人の状態となります。
諸刃の剣となる最終手段と言えます。
少しでもパワープレー攻撃の質を高めるために、ゴレイロをフィールドプレーヤーに変え、ゴレイロユニフォームを着て出場することがオーソドックスな手法となります。
パワープレー攻撃を実行する主旨とは
前述したとおり、必ず負けているときにパワープレー攻撃をするのかというそういうわけではありません。
しかし、Fリーグレベルになればほぼパワープレー攻撃は実行されるものです。
クラブによって特色があり、パワープレー攻撃で得点することが多いこともあれば、クラブによってはパワープレー返しをされて失点することが多いクラブもあります。
当然、3−1が得意とするクラブもあれば、4−0が得意とするクラブもあります。
パワープレーも同様に得意、不得意はあるわけです。
しかし、得意でも不得意でもパワープレー攻撃は実行する主旨は、”ゴールを奪う”ことであり、その先に”逆転勝利”、”勝ち点を拾う”ということがほとんどです。
実行する決断をしたときは、そのタイミングで一番ゴールを奪う可能性が高いものがパワープレー攻撃だと監督が決断したことを意味します。
パワープレー攻撃を実行する基準とは
それではどのような基準を持って実行するかどうか決断しているのでしょう。
個人的な見解として実行するかどうかの基準は3つ挙げられます。
1️⃣ ゲーム構造
2️⃣ パワープレー攻撃のセットの質
3️⃣ リーグ戦の勝敗
1️⃣ ゲーム構造
負けている状態であっても、攻撃に優位性を持っており、戦術的変更や微調整でゴールを奪うことができることが予想されるときは、パワープレー攻撃を実行することはありません。
逆に戦術的変更をかけてもセットを変えたり、あの手この手と手を尽くしても相手が優位性を持ち続けることもあります。
そのときには最終手段としてパワープレー攻撃を実行すべきです。
2️⃣ パワープレー攻撃のセットの質
自分たちが一番自信を持っているセットが5人いるはずです。
その5人がその試合でどのようなコンディションかどうかも重要な要素です。
例えば、そもそも累積でベンチ入りしていない選手がいる、また怪我をしていて万全ではない、などによっては実行するかどうかの判断要素になります。
事前に累積や怪我とわかっていれば、それ相応の準備はできますが、試合当日に退場する、怪我をするなどとなるとプランは崩れ、パワープレー攻撃をしないということもあり得ます。
3️⃣ リーグ戦の勝敗
例え負けていたとしても、1点差であれば予選リーグの勝ち上がりが決まる、などの状況は起こります。
また引き分けでパワープレーを実行することも試合によってはありますが、対戦相手によっては、勝ちはBest、引き分けはBetter、負けはBadのようなこともあります。
負けなければ良いという試合です。
リーグ戦の勝敗によっては、パワープレー攻撃を実行しないという決断も起こります。
最後に
パワープレー攻撃は、もちろんリスクもあります。
しかし、そのリスクを最小限にして、ゴールという大きなリターンを獲得するために、日々トレーニングを積んでいるわけです。
ただし、試合はあらゆる状況を生み出します。
その中で、パワープレー攻撃を実行するかどうかの基準は指導者としてしっかり持っておくべきでしょう。
何かの参考になれば幸いです。
以上、お読みいただきありがとうございました。
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